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OBS:自己浮上型海底地震計のしくみ

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OBS:自己浮上型海底地震計

  OBS:自己浮上型海底地震計は、海底面から伝わる微少な振動を記録することができる装置です。自然地震の記録や、屈折法構造探査に使用します。ここでは、屈折法地震探査について簡単に解説します。

OBS:自己浮上型海底地震計
OBS:自己浮上型海底地震計
最大耐圧深度:6000m  全体重量:約80kg


ハードハット ハードハット
内部のガラス球を衝撃から守り、他の機器を取り付けるために工夫して作られたもの。内部にはガラス球が入っており、その中にはデータ記録用の機器が納められています。
トランスポンダ・ トランスデューサ トランスポンダ・ トランスデューサ
耐圧容器内部の制御回路および電池とトランスデューサ(音波の送受信部)から構成されています。海底に設置されているOBSは、船底の送受波器から発振される音響信号をトランスデューサで受信し、切り離し装置を作動させます。またトランスデューサから送信された音波を船で受信することによって、海底に設置されたOBSの位置を推定することが出来ます。
切り離し装置 切り離し装置
OBSとアンカーは2カ所の薄いステンレス板でつながっています。このステンレス板にトランスポンダから電流を流し、強制電蝕(人工的にサビを起こし溶かす方法)によって切り離しを行います。完了するとOBSは海面へ向けて浮上します。
アンカー アンカー
アンカーは約40kgあり、OBSを海底にしっかりと設置するためのものです。アンカーとOBSは切り離し装置で繋がっており、OBSを回収する 際には切り離されます。
ハイドロフォン ハイドロフォン
エアガンなどで発振した音波(直達波)を受信します。 ガラス球内部のデータ記録部と繋がっており、受信した音波を 記録します。
フラッシャ フラッシャ
内部に電池が入っており、OBSが海面に浮上した際に点灯します。 これにより、夜間でもOBSの回収を行うことが出来ます。
ラジオビーコン ラジオビーコン
内部に電池が入っており、OBSが海面に浮上した際に電波を発信します。 船上の方向探知機で電波を受信してOBSを回収します。
地震センサ 地震センサー
水平2軸・垂直1軸からなる3成分の地震センサーを内蔵し、海底の振動を記録装置へ送ります。比較的ゆっくりとした動きを検出できる速度センサーを採用しており、斜面に着底しても水平が保てる様に、ジンバル機構が組み込まれています。
記録装置 記録装置
地震センサーが記録した振動(3成分)と、ガラス球外部のハイドロフォンが記録した音波、計4成分の観測データをデジタル変換し、ハードディスクへ記録します。
電池 電池
海底で単独で動く海底地震計は、電池容量により観測期間が決まります。3週間観測用のリチウムイオン充電式か、3ヶ月間観測対応のリチウム電池式を選択し て使用することが出来ます。
   
 

屈折法地震探査の流れ

 
1. OBSの設置
船がOBS設置地点に到着すると、OBSを海面から海底へ自由落下させます。トランスポンダと船との間で信号を送受信することで、通信距離と方位からOBSの着底位置を推定します。110台のOBSを通常5km間隔で一列に設置します。
2. エアガン発振
水深10mほどのところで圧縮空気を瞬時に解放することで、大きな音(振動)を出します。この装置をエアガンと呼びます(MCSで用いているものと同じ)。この振動は、海底下奥深く(最大30kmほど)の地層の境界面を経てOBSに内蔵されている地震センサーへ伝わり記録されます。エアガンは通常200m間隔で発振し、設置した全てのOBSの真上を通るようにコースを設定します。そのときの船のスピードは3〜4.5knot(5km/h〜8km/h)であるため、エアガン発振には通常4〜6日程度かかります。
3. OBSの回収
回収したいOBSの直上近くに船を移動し、船底の送受波器からトランスポンダへ切り離し信号を送ります。切り離し信号を受信したトランスポンダは切り離し装置(ステンレス板)へ電流を流し、強制電触(人工的にサビを起こし溶かす方法)によってOBS本体(黄色いハードハット)とアンカーを切り離します。切り離しが完了すると、OBSは海面へと浮上し船上へ回収されます。110台のOBSを回収するのに6日〜8日程度かかります。
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