口コミから分かったおまとめローンのメリット・デメリットを解説

 

おまとめローンの評判や口コミが気になるという人も多いでしょう。実際に使ってみたというユーザーからは、おまとめローンにはメリットもあるが、デメリットも多いことが指摘されており、しっかり理解したうえで申し込みしましょう。

 

口コミ情報によるおまとめローンのメリット

返済の管理が簡単になる

おまとめローンを検討しているということは、すでに数件の借入があるということでしょう。いつの間にか借金が増えてしまったという人も多くいます。借入先が複数あると計画的にお金を使うというより、いつどこにいくら返済するかということばかりが先に立ってしまいます。

 

そこに公共料金の支払いがあり、定期で買っている品物の毎月の支払いがあるといった調子で、貯金する暇もないという生活です。何かしらイレギュラーな出費があったときに、さらに新しい借入をしなければなりません。

 

おまとめローンを利用した人の口コミで多いのは、「返済日が毎月1回で、しかも返済額が一定というのはこんなにも便利だったのか」という感想です。経済的な余裕は精神にも好影響があり、長期的な返済計画も立って目標に向かって努力できるようになります。

 

複数の返済先があると、月に何回も返済日がやってきます。そのたびに口座に資金を用意したり、ATMに行って支払ってきたりなどといったことが必要になります。おまとめローンを利用すれば返済は月に1回だけになります。

 

返済の管理が楽になったというのは、おまとめローンの口コミでも非常に多く寄せられています。

 

返済の負担が減る

複数の返済先があると毎月の返済だけで高額になってきます。おまとめローンの利用を考えるのは、たとえば「毎月の返済がキツイ」「もう少し余裕が欲しい」と感じるときでしょう。

 

もっと切迫していて、借りたお金で返済して、その返済で空いた枠でまた借りて返済するという状態になっている人もいるでしょう。こうなると完全に自転車操業の状態で、はっきりと多重債務と言えます。

 

おまとめローンの利用者の口コミでも、「おまとめローンを利用して最も良かったのは返済の負担が減ったこと」とするものが多くあります。

 

たとえば、ある40代の男性は年収が300万円台で120万円を借入していたとき、毎月およそ5万円を返済していたところ、おまとめローンを利用して返済額が3万円になって多少頑張れる気持ちになったと語っています。

 

この男性の返済パターンの変化
  • A社:1万3000円
  • B社:1万6000円 →おまとめローンE社:3万円
  • C社:1万1000円
  • D社:1万円

合計:5万円

 

たった2万円ですが、それまで返済額を捻出するためにカツカツで生活している人にとっての2万円は大きな価値があります。ただし、毎月の返済額が減るので支払いを続ける期間も長くなります。

 

まずはいったんおまとめローンの利用で経済的にも精神的にも余裕を持つようにして、後から落ち着いて考えてもいいでしょう。

 

本当に多重債務状態になって身動きが取れなくなったら、最終的には個人再生や自己破産などの法的な債務整理をするという対処法しかなくなります。

 

金利が低くなる

「金利が低くなるのがメリット」というのは、おまとめローンを利用した人の口コミでも多いもののひとつです。複数の借入をまとめて返済先を1つにしただけのように見えるおまとめローンですが、法律上は「借り手にとって一方的有利となる」ことが条件となっています。

 

つまり貸すほうには不利になる必要があるということです。金融業者にとっての「不利」は、金利を下げることとイコールです。今までよりも低い金利の適用は、おまとめローンと名前が付く限り、業者としては義務としてやらなければなりません。

 

3つの業者から借入している人を事例として挙げてみましょう。
  1. A社から150万円を金利11%で借りている。
  2. B社から100万円を金利12%で借りている。
  3. C社から50万円を金利14%で借りている。

 

年間利息
A社:16万5000円+B社:12万円+C社:7万円=35万5000円
この借入を1つにまとめるとき、金利は法律で必ず下げることになるので、たとえば年率10%が適用されます。

 

年間利息
300万円×10%=30万円
年間で5万5000円の利息の節約になります。

 

実際には加重平均金利という計算方法が適用されますが、全体として利息は必ず低くなって毎月の返済は楽になります。それがおまとめローンという商品の目的だからです。

 

口コミ情報によるおまとめローンのデメリット

返済総額が高くなる

おまとめローンはいいことばかりではありません。返済が苦しいために、必死の思いで契約したものの、後から落ち着いて考えてみたら最終的な返済総額が多くなっていることに気づくというのは良くあることです。

 

たとえば年収が400万円弱の派遣社員の人が160万円をおまとめしたところ、毎月の返済額は半分くらいなって楽にはなったが、調べてみたら返済期間が延びた分だけ支払う利息の総額が高くなっていることが分かったと口コミ情報サイトに体験談を寄せています。

 

おまとめ前の状態

業者

金利

借入額

毎月の返済額

A社

14.5%

30万円

1万1,988円

B社

17.8%

50万円

1万5,000円

C社

18.0%

40万円

1万1,000円

D社

13.8%

40万円

1万3,632円

合計

 

160万円

5万1,620円

最終返済額213万7,676円 利息総額=53万7,676円

 

おまとめ後の状態

業者

金利

借入額

毎月の返済額

E社

12.8%

160万円

3万円

最終返済額237万8972円 利息総額=77万8,972円

 

金利はそれまでに適用されたものよりもぐっと低いものが適用されていますが、毎月の返済額が低いために返済の負担は減るとはいえ、最終的に支払う額は高くなります。

 

返済回数は80回で契約しており、6年8ヶ月もの間ひたすら返済を続けるのかと思うと「げんなりする」と、この男性は語っっています。

 

意外に審査が厳しい

おまとめローンは、多重債務状態になった人に対する救済措置という意味合いがあります。「総量規制で、もうこれ以上は借りられないが返済が苦しくてお金を用意できない」という人が最後に頼れるのがおまとめローンです。

 

そこには消費者保護という視点があります。それなら、多重債務者が申し込むおまとめローンの審査は、通常のローンよりも緩くなっていなければいけないことになりますが、意外に厳しいというのが口コミ情報で多数寄せられています。

 

「おまとめローン3社に申し込みしたが、どれも否決されてしまった」「即日融資といっておきながら、何日か待たされたあげく結局通らなかった」といった口コミは多数あります。

 

おまとめローンの本来的な目的からズレているようですが、おまとめローンを使おうとする人の大半は3件以上の借入がある人で、3件以上の借入をしている人は「返済計画のずさんな人」として審査で不利になります。

 

おまとめローンが4件目であるときには、かなり審査で不利という状況が生まれます。一見すると矛盾するようですが、多くの口コミからこういった状況が見えてきます。

 

おまとめローンは「借入件数」は重視されます。そのため、借入残高が少ないものを1件だけでも完済しておきましょう。他から借りて完済してからおまとめローンに申し込むというのは効果的です。

 

根本的な解決にならないことも

おまとめローン利用者ならではの感想として典型的なもののひとつが「根本的な解決にならない」というものです。

 

そもそも、おまとめローンを利用しなければならないほど借入額が膨らんだのは、それまで

  • 「借金で生活するのが当たり前になっていた」
  • 「浪費癖がある」
  • 「ギャンブル中毒である」

などといった自分の責任のはずです。

 

借入を1つにまとめたら、その後は返済にだけ集中してすべての借入を綺麗に精算して完済するべきです。ところが、借金をし続けた自分の問題を解決することを放棄してしまっていると、結局は借金生活に逆戻りすることが多くあります。

 

ある会社員が、消費者金融業者からの借入170万円の借り換えのために楽天銀行のスーパーローンに申し込みをしたら限度額300万円で審査が通ったため、返済に回すことはしたが、限度額に余裕があったので元からのギャンブル癖に拍車がかかることになったという体験談を語っています。

 

結局は、消費者金融業者からの借入も元戻りしてしまい、さらに楽天銀行への借入の限度額もすべて使い切ってしまったという話です。これは借金の元となったギャンブルを止めることができなかったことに原因があります。

 

借金していることが普通になっている人は多くいますが、これは実際には異常な状態であることを意識しましょう。もしギャンブル癖などが治らないのなら、それは依存症です。おまとめローンでしっかり完済するだけでなく、依存症専門外来などに通いましょう。

 

債務整理したほうが良かったということも

おまとめローンの利用を考えているということは、すでに複数の金融機関から多額の借入があり、返済に困っているという状態でしょう。このとき、おまとめローン以外に債務整理をするという方法も考えられます。

 

債務整理には自己破産、個人再生、任意整理などの方法があり、法律によって借金を減額または帳消しにしてもらえます。そうなると、必ずブラックリストに記載されることになりますが、これは自己破産で10年間、それ以外の方法では5年というのが目安です。

 

5年の間は借金ができないことになりますが、5年間おまとめローンを返済し続けるよりは楽になるケースもあります。

 

1.おまとめしても返済が厳しいとき

現在の借入額と自分の収入から考えて、返済を続けるのは困難と判断できるときには、債務整理のほうが良いかもしれません。指標として使いやすいのはアイフルのおまとめローンです。

 

【アイフルのおまとめローン】
  • 100万円
  • 年率12%
  • 毎月の返済額→2万6000円
  • 返済回数→49回(約4年)

 

ざっくりと計算すると、200万円なら毎月の返済額が5万2000円となります。自分の収入と借入総額から考えて、毎月決まった額を返済するのが困難なら、いっそのこと個人再生などを選択肢に入れておきましょう。

 

200万円をおまとめして、毎月5万2000円を約4年間返済するか、思い切って個人再生で整理して5年間ブラックリストに載るかの二択で考えてみましょう。

 

2.収入・支出が変化した

おまとめローンに契約したら、必ず毎月一定の額を返済していく必要があります。そのため、返済の原資となる収入がなければなりません。もし大幅に収入が減少したり支出が増加したりしたとき、おまとめローンでは返済しきれないことがあり得ます。このときにもローンで返済するのではんく、債務整理のほうが賢明な選択になります。

 

  • 転職した結果、給料が大きく減ってしまった。
  • 生計を立てていた配偶者と離婚した。
  • 高額の医療費を支払うことになった。
  • 子供が生まれたので養育費がかかるようになった。
  • 親の介護費用を出すことになった。

 

こういったときには、借り換えでは支払いきれないことが多いでしょう。借金をして生計を支えるよりも、債務を整理して再建するほうが大切です。

 

3.意志が弱い

消費者金融業者を使う理由としては、生活費の捻出というのが最も多いというデータがあります。それ以外にも借入の理由がありますが、次のようなケースではおまとめローンの利用よりも債務整理のほうが良いことがあります。

 

  • ギャンブルが好きで止められない。
  • 趣味に多額のお金を使ってしまう。
  • 浪費癖がある。
  • お金を使って物を買うとすっきりする。
  • 生活のことを計算してお金を使う習慣がない。

 

こういった人は借り換えしてもすぐに借入してしまう可能性が高いと言えます。そのため、思い切って債務整理をして、もう借入はできないという状態に追い込んだほうが賢明です。

 

4.借金が原因の強いストレスがある

借金が原因となってストレスを強めることは珍しくありません。高いストレスで日常生活に支障をきたすというときには、おまとめローンではなく債務整理のほうが向いています。

 

  • 借金していることで常に不安がある。
  • いつも借金のことを考えていて良く眠れない。
  • 自分がいなければ借金もなくなると考えてしまう。

 

最悪の事態を裂けるために、すぐに債務整理の準備をしましょう。法テラスでは無料の相談を受け付けており、相談したその日のうちに担当の弁護士が付いて、借金を返済する義務から解放されます。

 

口コミから見える各社のおまとめローンの特徴

アイフル

アイフルの特徴は「おまとめMAX」と「かりかえMAX」という2種類のおまとめローンを提供している点です。口コミ情報ではアイフルのおまとめローンは「金利が確実に安くなる」と評価されています。

 

銀行のおまとめローンほどではないが、消費者金融業者ならではの審査で、しかも確実に金利を下げることができるというのが、アイフルのメリットです。

 

ただ、審査は他社に比較すると若干厳し目という情報もあります。アイフルでおまとめローンの審査に否決された人が、同じ条件で他社に申し込んだらすんなり審査に通ったというケースが多く見受けられます。

 

金利が低めに設定されている「おまとめMAX」のほうは、元からアイフルのユーザーでないと申し込めないという点も注意が必要です。

 

アコム

アコムのおまとめローンは、申し込み条件が緩い点がメリットと言われています。口コミ情報として多く寄せられているのは、アルバイトや派遣社員、パート主婦でもおまとめローンの審査に通ったという体験談です。

 

審査は大手のなかでも柔軟性があるほうと考えていいでしょう。また、返済の負担が大幅に減るというのも、体験談で多く寄せられている情報です。とにかく毎月の返済負担を減らしたいというときに使えるローンと評価されています。

 

ただ、1回に返済する金額が少ないということは返済回数が増えて、最終的な返済総額が高くなる傾向があるので注意しましょう。また、アコムは消費者金融業者とクレジットカードのキャッシング枠しかおまとめできないので、この点も注意しましょう。

 

プロミス

プロミスのおまとめローンは、審査にかかる時間が短いというのが口コミでの高評価につながっています。平日の昼過ぎに無人契約機に行ったら、2時間程度でおまとめローンの審査に通って、申し込みしたその日のうちにすべて完了したという体験談があります。

 

プロミスのおまとめローンでは、おまとめ先にプロミスが利用者名義で振込をするので、最短でその日のうちに他社の借入をゼロにできます。

 

デメリットとしては銀行のカードローンやクレジットカードのショッピング枠をまとめられない点があります。また、消費者金融業者のおまとめローン全体に言えることですが、金利が思ったほど下がらなかったという報告も多数あり、「審査スピードとプラマイゼロというところかな」という意見が見受けられます。

 

口コミから分かるおまとめローンの審査に通るコツ

申し込みは1件ずつ

おまとめローンの審査が通常のカードローンよりも柔軟性があることは、口コミ情報によっても明らかです。誰でも審査に通るほど甘くはありませんが、多重債務の救済措置としてのおまとめローンの審査では、ある程度甘く見てもらえることは確実のようです。

 

注意したいのは、短期間のうちに多くの申し込みをするのは危険という点です。審査に否決されて直後は、希望限度額を下げるなどの工夫をしても審査には受かりません。

 

ローンの申し込み情報はすべての金融機関で共有されており、短期間のうちに多くの申し込みをすると「よほどお金がないらしい」「返済は大丈夫か」と疑われて、審査で不利になります。事前に良く調べて確実に通りそうなところを1件に絞って申し込みをしましょう。

 

否決されたら6ヶ月は待って、改めて次の業者に申し込むようにしたほうが無難です。

 

申し込みは慎重に

おまとめローンは高額の融資になりますので、申し込みするときには他社の借り入れの件数や借入残高を良く確認しておきましょう。ネット会員ページでは、利息を付けた総返済額が毎日更新されているはずです。

 

消費者金融業者のおまとめローンでは、利用者の名義で業者が直接振込をして返済することが多くありますが、このときに正確な金額を申告しておく必要があります。

 

まずは審査に通ることが第一ですが、申し込みにあたっては慎重になるべきです。どこからいくら借りているのか分からない状態の人も多くいますが、きちんと情報を整理したうえで申し込みましょう。

 

おまとめローンと申告する

おまとめローンの申し込みといっても、消費者金融業者のホームページからの場合には普通の新規申し込みと変わらないということもあります。

 

新規で申し込むのと同様に申告して、業者に個人情報を送信したらすぐに電話連絡して「おまとめローンの申し込みでお願いします」と申告しましょう。そうでないと、通常のローンの申し込みと同じ扱いを受けます。

 

口コミ情報では、こういったことを知らないまま申し込みしてしまって否決されてから気がついて、改めておまとめローンとして申し込みしたら審査に通ったという事例がかなりあります。

 

おまとめローンの審査は通常のローン審査とは異なる基準が適用されることがあるので、申し込みのタイミングで「おまとめローンです」とはっきりと伝えておきましょう。

 

まとめ

おまとめローンは多重債務者に対する救済の意味合いが強いですが、何もかもすべて楽になるものではありません。

 

返済の義務からは逃れることができませんし、総返済額が膨らむ可能性もあります。事前に良く調べて検討してから1件ずつ申し込みをしましょう。